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動き出した象を追いかけて

SFCで学び、DeNAで働き、医学生。

基礎医学をしっかり学ぶ理由

医学部での生活 つらつら

東医体が終わり、夏休みは暇で仕方ありません。次の休みはもっと早くから予定を立てようと思います。 

 今日は基礎医学を自分がしっかり学ぼうと思った理由とその背景について書きたいと思います。

 

基礎医学とは何か

基礎医学とは、臨床医学の基礎とされる生化学・生理学・解剖学・感染症学・病理学・薬理学などを示します。

基礎医学を学んで初めに思ったのは、思い描いていた医学とは全然違って面白くないということでした。というのも、病気の名前、その症状や治療についてはほとんど学ぶことなく、

  • グルコースがエネルギーになるまでの代謝経路がどうなっているか(自分の大学では細かい基質、酵素まで覚えました)
  • 腎臓のどこで何の分子がどれほど吸収・分泌されるか
  • 細菌、ウイルス、寄生虫のひとつひとつがどんな形状でどんな特徴を持つか
  • 肝臓(組織)は細胞レベルで見るとどうなっているのか

といったことを学びます。

量が膨大で、理解も難しく、臨床との結びつきが見えないことをひたすら学ぶので、医師を志した理由を見失うこともしばしばあります。(例年挫折する人も一定数いますし、とりあえず医学部に入ったという人はなかなか大変だと思います)

 

とはいえ、基礎医学臨床医学の理解・暗記を促すもので、身体の構造・関係性を把握する上では欠かせないので、意義が分かったり、理解が深まってくると面白さを感じなくもありません。

 

ある先生の一言

自分が基礎医学をしっかりと学ぼうと思った背景には、ある先生の一言がありました。

 「アメリカの学生は日本の学生と比べると違って、基礎医学を学んだ直後に実習するから、診断過程が論理的なんだよね」

 

日米の医学部の実習開始時期のレベルが分からないので、先生の一言が正しいのかは正直分かりません。

ただ日本の学生は臨床医学を学んでから実習をする反面、アメリカの学生は臨床医学にはあまり触れず、基礎医学の知識がメインで実習に臨むそうです。

 

臨床医学の知識があったほうが良さそうに思えますが、アメリカの学生は臨床の知識が少ないために、「この部位がこうなっているから、ここが障害されてる可能性があり、ここにも影響が広がる可能性があり、治療はここに介入しうる」という繋がりを考えます。

 

つまり、この数値が異常だからこの病気という暗記的な診断ではなく、身体の構造や生理に基づいてクイズを解いていく感覚で、後から治療法や薬剤の名前を覚えていくという形です。

 明らかに暗記ベースよりも、理解ベースのほうが楽しそうですし、柔軟性も高いはずで、ここは基礎医学で重点的に鍛えるべきポイントだと思いました。

 

ともあれ、

  • 今学んでいることが実用化するイメージ、将来役に立っているイメージを持つこと
  • 時に暗記も大切だが、柔軟性の高い理解を大切にすること

を心がけて、医学生の間もその先も、学んでいきたいと思うのでした。