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動き出した象を追いかけて

SFCで学び、DeNAで働き、医学生。

労働生産性の低さについて思うこと

日本 つらつら

先日、厚生労働大臣である塩崎さんの講演を聞いてきました。とにかく理路整然としていて、力強いお話でした。内閣改造後もポスト留任であってほしいところです。

 

割とクローズドな会ということもあり、日本の保健・医療・福祉について大臣からどんな言葉が語られる興味があって参加したのですが、厚労省は厚生省と労働省が合併しただけに守備範囲が広く、労働や雇用についても多く語られました。(オフレコで、とのことなので、差し当りのない範囲で書いていきます)

 

労働や雇用については目新しいことも多かったとともに、医療とは切り離せない点も多いと感じました。

特に気になったのが、日本の労働生産性の低さについてです。諸外国との比較でもその低さは際立っていましたが、これについて思うことを述べていきたいと思います。

 

労働生産性の低さに対するイメージ

「日本は労働生産性が低い」と聞きますが、

  • メリハリのない長時間労働が良くない
  • 旧態以前の日本風な組織体制が良くない
  • 比較的安定した雇用体系が良くない

といったような論調が聞かれますが、それらを改善したところで生産性が大きく上がるイメージは持てません。

 

2年間の社会人生活などを通して感じるのは、そもそも価値や意味を生み出すことのない仕事、それにしがみつく惰性な人間が多すぎるのではないかということです。

 

例えば、業界レベルでも流通では何重にもわたるプレイヤーが存在しますし、個人レベルでも企業で手足を動かさずに権力だけ握って浮遊している人間が多すぎます。

そもそも価値を生み出していないので、無意味なコストを発生させているだけで、どれだけ生産性を高めようと、ゼロはゼロなのだと思います。

 

なので、すべきことは新陳代謝を高めることです。価値や意味のない業界・企業・個人は保護されることなく淘汰され、新しい業界・企業・個人がスタートし、国内外で競争力があれば、残り、拡大していく社会こそが必要なのだと思います。

 

保健・医療・福祉との結びつき

医療問題との結びつきについては、財源確保の側面が最も強いと感じました。

 

医療の今後についてはアウトカムの測定、データを活用した医療提供、保健や予防医療への投資といった点を推し進めようとしていることは明確でした。

しかし、最も危惧しなければならない団塊世代後期高齢者である75歳を超える2025年にどう医療資源を確保し、配分していくのかという点について、明確な言及はありませんでした。

あったとすれば、経済を強くすることで社会保障財源を厚くする、重症化予防による医療費削減といった程度で、医療がどう立ち向かうかはもちろん、各家庭にも差し迫る高齢化にどう立ち向かうかという点についての思考は途中段階、もしくは明確な打ち手がない状況なのだと思いました。

 

こうしたことからも、医療財源をしっかりと確保することが、対処療法ではありますが現段階での最大の打ち手であり、減りゆく人口において労働生産性を高め、経済を強くすることが国を維持するには必要不可欠なのだとつくづく痛感しました。